津屋崎・毎日の大切なこと

津屋崎で日々暮らすなかで、耳にし、目にし、口にする、いろんなモノゴトを、自分の軸を持って綴ります。

世界の中心

小さな小さな視点だけど、

世界の中心を見つめています。

 

「大切さ」からそのような解釈になるのかもしれないけれど、

でも、僕の精神的世界の中心なのではなくって、

間違いなくその人のために必要なものが、

世界から供給される瞬間を何度も見てるんですね。

 

気持ち悪いくらい不思議です。

 

とても必要と思えるモノの忘れ物でさえ、

その後にそれはもっと大事で必要なことを引き起こすような。

 

必要だと言っていたそのような人が、

ふと目の前に現れる機会が訪れ、

しかもふと発した初めての言葉をその人が汲み取り、

その人から寄っていったり。。。

 

手の甲に書かれた小ささは、

きっと世界からの期待が大きいから。

 

それでも、答えは自分で創っていいんだよ。って、

支えてあげられたら、

僕は世界の中で役割を果たせるような気がしています。

優しい農業の営み方 「何かを通して地域が優しく在るということ」

「何かを通して地域が優しく在るということ」について、

一つの手段のお話しをしようと思います。

 

目次

1、津屋崎野菜の宅配便で行っていること

2、気になる実際のお金のこと

3、食べてくれる人の優しい広げ方

4、無理のない野菜の育て方

5、最後に 

 

三粒の種は、

野菜の宅配を初めて4年目に入りました。

 

【津屋崎野菜の宅配便】という名前で行っています。

 

今でも、小さな小さな営みで、

まだまだ途上ではありますが、

地域が優しく在れる形で、

人一人が食べていけるだけの筋道を立てられたので、

誰かに真似してもらいたいと思って綴ります。

 

この想いを持った「仕事」が広まるといいなと思っているからです。

 

この【津屋崎野菜の宅配便】で、 

大切にしていることは、

作る人と食べる人がお互いに想いを馳せられる、ということ。

 

野菜がそこにあるということの背景には、

農家さんがいて、自然の力が添えられていて、何ヶ月もかかっているということ。

 

野菜を食べてもらえるということの先には、

その人の体を作り、未来を作り、たくさんのものを生んでいくということ。

 

そんなことを作る人と食べる人が、

お互いに想いを馳せてくれたらいいなーと思って、

営んでいます。

 

nobukicorner.hatenablog.jp

 

こんな優しい関係が、地域に増えていけば、

それだけで地域は豊かになる、と思っています。

 

こんな関係さえあれば、人が減ろうが増えようが、

それは大きな問題ではなくて、

豊かに暮らしていけるのではないかと思っています。

 

もちろん、農業に限らず、どんなことでもそんな関係があれば。。。 

 

僕たちは、これと同じことがどこの地域にも必要だと思っていて、

もし真似をしたい方がいらっしゃれば、ぜひ真似してもらいたいと思っています。

 

 

1、津屋崎野菜の宅配便で行っていること

 

僕たちのやっていることは、ビジネスから見ると不思議かもしれません。

だって、基本的に地域の野菜を、近くの地域の人にわざわざ届ける、ということをしているので。笑

たぶん、日本各地のいいお野菜を集めて、遠くの人に届ける、 のが普通ですよね。笑

でも、優しさを持って、そんな当たり前なことが、社会に通用するんだ、ということをお伝えしようと思います。

 

さて、僕たちが何をしているかというと、

 

・自分たちで作ったお野菜と、地域の農家さんが作ったお野菜を、

個人宅までお届けしています

お届けするお野菜の全てを自分たちで生産することも可能ですが、

目的は農家さんと食べる人をつないで、

お互いに想いを馳せられるようにすることなので、

それは行いません。

また、地域の農家さんの野菜を、

地域の人が食べるということも大事にしているので、

農家さんはみんな福津市内の方です。

ただ集荷などが大変でなければ、エリアは自由だと思います。

 

・お届け野菜は、Sサイズ(6品)1260円、Mサイズ(10品)1900円、Lサイズ(15品)2400円のパッケージがあります

野菜の使い方、家族構成、週ごとの仕事の量などから、取り方は様々です。幾つかバリエーションが必要です。

 

・毎週水曜日の定期宅配で、お野菜の内容はこちらが決めてしまいます。(変更可)

つどつど注文をもらって、急いで届けるのは、大変です。

この日にお届けします、といってしまう方が、いろんなサイクルを整えやすいです。

また農家さんとの付き合いにおいても、のんびりな方が多いので、毎週この日にこれくらいの仕事をお願いする、という農家さんのサイクルも考えてあげることも大事です。

 

・定員は、50軒

たまにオーバーすることもありますが、

一人一人の名前を覚え想いやることをするためには、これくらいが限度です。

また丁寧にお野菜を作るという観点でも、これくらいがちょうどいいんじゃないかと思います。メールアドレスを見て、誰かわかるくらいの感じが、僕は好きです 笑

 

・畑参観日、ありがとうの会を開いています。

畑参観日は、食べる人が農家さんと畑を参観する日です。年に数回行います。

ありがとうの会は、農家さんと食べる人が、お礼を言い合うためだけに集う会です。これは年に一回です。

両方とも、お互いに想いを馳せられるように、知り合うための機会です。

特に農家さんは、今まで自分の仕事で誰が喜んでくれているのか、

わからない環境の中で仕事をしてきました。それがわかるようになる、ということだけで、素晴らしい出来事だと思っています。

両方とも尊い時間です。 

 

本当は、お互いに名前を覚えられるくらいのめんどくさい関係の中で、

野菜が流通しても、きっと世の中は成り立つんですよね。

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・遠方への郵送も行っていますが、それはおまけ程度に

理由は、鮮度が落ちる、顔が見えない、どこでも近くに農家さんがいる、

からです。

特に近くに農家さんがいらっしゃるのに、

わざわざうちのお野菜を取ってもらうというのは、

よく検討してもらっています。

でも、大切に思える友人は日本中にいて、

そんなところには発送させていただいております。

 

・レストランへのお届けは相手をよく見て

現在、数軒のレストランへお届けしています。

「とても優しい福岡市内のお店」、「熊本出身シェフの東京のフレンチレストラン」、「日本で5本の指に入るてんぷら屋さん」がメインです。

お届けする理由は、農家さんに自信を持ってもらうためです。

 

ただ注意ですが、飲食店の中には、想いを無視して買い叩いてくるようなところもたくさんあります。

話を聞いてくれたからといって舞い上がらず、タダでも野菜を使って欲しいと思えるようなお店を探しましょう。

 

・産直には出していません。

お誘いもありますが、誰が食べてくれているかわからない販売方法なので、

お断りしています。

→作る野菜の量が増えたことにより、宅配だけでは消費しきれなくなったため、一部産直へ出すようになりました! 

 

細かいことをあげれば、もっとありますが、とりあえずこれくらいで。 

 

2、気になる実際のお金のこと

 

都会のサラリーマンが脱サラして田舎移住後農業をスタート、というのは僕の経験から程遠いので、書けません。笑 

なので、そういったパターンは除きます。ヒント程度にはなるかもですが。

 

もともと地域に根ざしている、あるいは住んでいる人、農業をすでにしている人が、始める。あるいは、行政が地域の人材を発掘して、始める。というパターンが、

僕たちのケースを採用しやすいと思います。

 

土地、道具、ノウハウについて (肥料や種は後述)

 

① 土地の確保:日本のほとんどの地方で、耕作放棄地はあふれています。

農家さんは、それを管理してくれる(草が生えないようにする)ということだけで、タダで貸してくれる方も多いです。お金が発生するにしても大した金額ではありません。

 

② 農耕具の確保:小さなものは購入してください。トラクターなどの大型のものは、近くの農家さんにお願いをして、必要な時に軽油代程度を支払って貸してもらいましょう。運転は簡単です。車を運転できるなら、たぶん誰でもできます。感覚は同じです。

頼る、ということは大切です。最初は野菜よりも、頼りながらできていく人間関係の方が大切かもしれません。ただ、お礼はしっかりするようにしましょう。笑

 

③ 指導者の確保:親戚に農家さんがいらっしゃればベストですが、いらっしゃらない場合は、近くの農家さんと関係を作っていくか、JAなどに相談をして、研修を受けてください。本を読んで、独学でやるのも楽しいですが、農家さんの言葉に触れるというのも大切です。最近は、農業講座も多いですしね♪

必要であれば、うちで講座を開いても構いません。

 

気になる収入について

 

これから始める時に、心配になる収入のことも出切る限りお話しします。

 

実際の話、最初はかなり苦しかったです。

理由は、お届け先が少ないこと、自分たちで作れるお野菜が少ないことから、

粗利(売上−原価)が低かったからです。

 

でも、苦しいけれど、その少ない最初のお届け先は、死ぬほど大切にしてください。

あなたの最初の理解者です。

自分の不手際や、失礼によって、お届けを断られたとしても、精一杯大切にしてください。

僕はそれができていないことが多々ありました。

 

さて、数字のお話しです。

基本的な話になりますが、食べ物を扱うなら原価率は、30%〜40%に抑えるようにしてください。

現状うちは年間平均で原価率40%くらいです。

 

価格は誰がなんと言おうと、少し高いかな?くらいに設定しましょう。

大丈夫、大手野菜宅配業者に比べたら確実に安いですから。

お客さんの声は大事ですが、

何と比較して言っているか見極めて振り回されないようにしてください。 

 

ちなみにうちの価格設定は、大手のだいたい3分の2くらいな価格になっています。

さらに、ちなみにで言うと、産直市場などでMサイズと同じものを買うと、400円程度産直の方が安くなるくらいの差があります。

 

最初、その価格差に罪悪感を感じたりもしましたが、自宅まで宅配していること、いただいた利益で生きながらえ、地域の教育に力を入れられていることなどから、自信を持って頂けられるようになりました。

 

それで、実際のところ、

毎週50軒にお届け+αで、 

月の売上は平均40万程度なので、粗利はだいたい24万程度です。

 

そこから引かれていくのが、バイト代とか税金とかで、

手元に残るのはだいたい18万〜20万くらいなもんです。 

 

年間売上でいくと、500万弱。収入は、おおよそ半分の250万くらいです。

 

金額としては、大卒の初任給くらいなもんでしょうか?

僕はこれだけあれば十分と思っているのですが、

不安になる方のために補足をするならば、

僕の1日の農業にかける平均労働時間は4時間程度ということです。

 

おそらく多くの方の拘束時間の半分以下ではないでしょうか。

 

もっと働けよ、という声が聞こえてきそうですが、

働く必要がない時間は教育に当てています。

 

粗利の話しばかりしてしまいましたが、

売り上げを出来るだけあげて、原価率を出来るだけ下げましょう、

ということではありません。

 

それではきっと大事なことを見失ってしまいます。

 

行っている人が、「足る」というラインを数字できちっと把握して、

想いと、経済とのバランスを軸足据えて整えていきましょうということです。

欲張ってなければ、そのバランスはきっと保たれます。 

 

たぶん最初からできることではないですけどね 笑 

 

 

3、食べてくれる人の優しい広げ方

 

僕たちは、マスマーケティング(不特定多数に一気にわーっと宣伝する)は、

極力しないようにしています。

想いを知った上で利用していただくことを、大事にしているからです。

 

では、僕たちがやった地道で非効率的な(笑)宣伝方法を順番にお伝えしようと思います。 

 

1、モニタリング

FBを使ってお知らせして、

一ヶ月程度、お試し期間を設け、実験してみました。

定員は10軒。

最初は、一軒一軒にお手紙を書いたりもしました。

(大変すぎてやめてしまいましたが。。。)

最初は、ほとんどが友人でした。

本当にありがたい。どれだけ感謝しても感謝しきれません。

 

それでいろんなことが見えてきて、ある程度形になったら、

 

2、保育園、幼稚園にチラシをお願いする

普通、宅配というと、「高齢者」というイメージが強いようですが、

今のお客さんのほとんどが、小さなお子さんを持ったご家庭です。

 

本当にたまたまです。

保育園や幼稚園にチラシをお願いしたのは、僕らの想いが、今の子供達にとって当たり前になってほしいから、という理由でした。

いざチラシを持っていくと、たくさんの申し込みがありました。

理由は、子供が小さくて買い物が大変、というのが多かったです。

 

そして、もう一つありがたかったのが、

想いを理解してご利用してくださっているお母さん方が、

営業部長になってくれたことです。

お願いしていないのに、たくさん宣伝してくださって、、、笑

僕たちが売って得ているものは、本当は野菜でもないし、お金でもないのかもしれないとつくづく思いました。

 

3、会議などで紹介させてもらう。

お野菜をとってくださっているお母さんたちは、

アンテナ感度の高い方ばかりです。

それでなのか、

同じような感性を持った方々が集まるコミュニティーに、

属していることがほとんどなんですね。

なので、そんなコミュニティーの場で紹介をさせていただきました。

野菜を実際に持っていけたらベストですね。

 

4、好きなお店にチラシを置かせてもらう。

 好きな店には、だいたい同じような人が集まります。

自分が好きなお店には、自分が考えていることを、

同じように考えている方が来る確率はかなり高いです。

ということで幾つかのお店に置かせていただいております。

 

5、地域限定フリーペーパーの広告

3年間で一回だけ、福津市古賀市宗像市、地域限定のフリーペーパーに広告を載せました。

想いと経済とのバランスをとるため、フリーペーパーの営業さんとの付き合いのため(笑)載せてみました。

やはりマスマーケティングの力は大きくて、一回の広告で、数十件の申し込みが来ました。体制が整わないままそれを行なっていれば、パンクしていただろうと思います。

そして、顔を合わせていない分、少し悲しくなるようなことも起こりました。

覚悟の上で活用してください。またそれに頼ることは避けましょう。

 

 

4、無理のない野菜の育て方

 

僕は、有機無農薬で作ることにこだわってはいません。

実際、僕が育てるお野菜は、有機無農薬ですが、それを掲げることも控えています。

それはそのフレーズの強さに由来しています。

有機無農薬は、排他的すぎる。

きっと農薬、化学肥料は悪だ!というマーケティングで広がっているからだろうと思います。

 

nobukicorner.hatenablog.jp

 

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僕たちは地域のいろんな農家さんと関わることを大切にしています。

だから、僕たちがそれ(有機無農薬)を掲げていると、地域の農家さんの心を傷つけてしまったり、後ろめたさを感じさせてしまったりするかもしれないんです。

地域の農家さんは、昔から地域の農業を守ってきた方々です。

その方々のやり方を、乱暴なやり方で否定することは、僕にはできませんでした。

 

あくまで僕たちが売っているのは、「何かを通して地域が優しく在るということ」

 

正直に言うと、「売る」ために有機無農薬を掲げたくなった時期もありました。

高く売るために、それに特化したプランも用意しようと考えた時期もありました。

それらが決して悪いことではないんですが、

僕にとって道を外れることのように思えたので、

今でもその選択肢は採用していません。

 

さて、無理のないお野菜の育て方についてですね。

僕は、有機無農薬にこだわってはいませんが、

有機無農薬で作れる規模は大事にしています。

僕の場合、広さにして、2反程度です。

年間40品目ほどを栽培しています。

 

大事なのは少量多品種。

いろんな野菜を作ることで、虫だったり、土中の菌の生態系が作られ、保たれ、

いろんな被害を防ぐことができます。

まあ全てがうまく行くわけではないですが。。。笑

 

種について

遺伝子組換えちゃってるのは、使いませんというか、

ほとんど使う機会は訪れません。

 

実際に使うのは、大手種苗業者から購入する分と、

自家採種する分とあります。

今のところ自家採種で大丈夫なのは、

種の大きな野菜(かぼちゃとかオクラとか)と、簡単な葉物(小松菜とかハーブ類)

ですかね。

 

基本的に、F1種(一代交配の種子)や、種子消毒、種子コーティングを否定はしていなくって、何を使うかは自分で決めることが大事だと思っています。

 

肥料について

今使っている肥料は、主に以下です。

有機肥料だけですね。

 

牛糞堆肥

隣町の牧場から購入しています。

抗生物質をやらない、できる限り国産の食べ物をあげる、運動をさせる、

という手間のかかる形で育てられた牛の牛糞堆肥です。

 

ボカシ肥料

nobukicorner.hatenablog.jp

 

籾殻くんたん

nobukicorner.hatenablog.jp

 

コンポスト肥料

jun-namaken.shop-pro.jp

 

油粕液肥

水に油粕を入れただけの液肥です。

 

防虫について

防虫は、木作酢とニンニク、焼酎と唐辛子を混ぜたものを、散布しています。

効果のほどは、イマイチわかりません 笑

 

あとは防虫ネットですね。

特に今年は、虫が多くって、大変ですが、防虫ネットにだいぶ助けられております。

 

農薬を散布しないという選択肢を取るなら、

その分、自分の手で虫を殺さないいけません。

自分たちの豊かさを守るために、大量の死を糧にしていることを、

そこで感じられると、きっと背筋が伸びるはずです。

 

栽培品種のバランス

主軸として、確実に、自分で作った方がいいお野菜が、

人参、じゃがいも、玉ねぎですね。

大量に作っても困らないし、大量に届けても困らないのが、この三種。

 

あんまり野菜ができない時期を埋める野菜も大切です。

ラディッシュルッコラ、ベビーリーフ、小松菜など、

比較的短期間でできて年中作ることができる野菜は、

お届け時に重宝します。

 

あとは地域の農家さんと被らないものをちょっとずつ作るのがいいです。

例えば、津屋崎では、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、トマトは、

比較的たくさん作られています。なので、その辺は作りません。

芽キャベツ、スイスチャード、ビーツ、変わった蕪とか大根、人参、を作っていると、

お客さんの変更の幅も増えるので、喜ばれますし、パッケージを組みやすいです。

 

定員を何軒に設定するかによりますが、

全軒届けられるお野菜

Mサイズ、Lサイズにいれられるお野菜(毎週20袋くらい)

変更バリエーションとして用意しておくお野菜(毎週20袋くらい)

を、考えながら栽培するといいと思います。

 

5、最後に

 

「何かを通して地域が優しく在るということ」

僕たちは、たまたま農業を手に取りました。

そして、需要から出発せず、非効率的だと言われてもおかしくない方法で、

広がってきました。

まだまだ小さな小さな優しさしか生めていない気がしますが、

きっとそれが大きな大きな力を持った種となって、

いつの日か芽が出るだろうと思っています。

 

農業で食っていくという切り口も良いですが、

 

新しくもなく、古くもなく、当たり前で、

経済的に非効率な想いをたくさん込めてもやっていける、

そんなふうに見ていただけたら嬉しいです。

 

いつの日か、僕たちがこうやって仕事をしなくても、

想いを馳せられる環境で、モノゴトがまわっていけばいいなと思っています。

 

 

※随時、加筆修正していきます。

 

滲み出る

とても悲しい感情が1日続くことって、

あまりないんですが、今日はそんな日でした。

 

何か滲み出るような悲しさで、

何かに原因があるわけでもなく、

自分の中から滲み出る悲しさ。

 

きっとどこか虚しさや無力感みたいなものが、

そうさせている気がします。

 

そして、今日は、「焼き芋の授業」

毎年、収穫の時期に合わせて、

収穫された野菜を楽しみつつ、

この半年間、1年間の、自分の変化を収穫します。

 

焼き芋の美味しい焼き方を伝授するわけではありません。

 

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彼らの成長を言葉にしていく中で、

多くはしてやれない、より明確な虚しさと無力感に襲われました。

 

たまに自分は何をしているのだろう、という感覚が、

身体中を巡ります。

一秒の中にも宇宙は全部入っている。

今日はさんたねMTGを開きました。

 

三年前につくったものを見つめ、

その社会とのコミュニケーションツールを、

創り変える作業に入りました。

 

創るというのは、いつも胸が踊る。

 

羊飼いが言いました。

「この一秒にだって宇宙が全部入ってるんだ。」

 

そう考えると、なんだってできるような気がしてきます。

手放す。

僕たちも手放すタイミングが来た。

そんな気がする。

 

最初に握りしめた、あのなんだかわからない答えらしきものを。

 

三年で一区切りなのかもね。

 

この最初の答えは、なにも見ぬまま産んだ答え。

手放すのも遅すぎたのかもしれない。

ただ、その答えにすがって、糧になったこともおおいにある。

 

「本当の夢は10年しないと生まれてこない」と近藤文夫さんに言われたけれど、

きっとそこに向かっているんだろうと思います。

 

先日、久しぶりに主催ではないプログラムに参加して、

半分スタッフとして動いた時に、

「普段、自分はやれることを全部やっていない。しかもいろんな機会を潰している。」ことに気がつきました。

 

まだ深く行ける、という感覚があります。

なんかいろんなヒトモノコトに感謝です。

20年後の絶対

僕「20年後はYさんと同い年かー、なにやってんだろうね」

 

「なにやってんでしょうねー、全然わかんないですねー」

 

僕「わかんないねー、でも絶対今とは違うことをしてると思うなー」

 

「あー、でも意外と絶対とは限らないかもですよ。意外と意外と」

 

と、その人は、僕の20年後の絶対をぼやかしてくれました。

 

「決めつけはいけないなー」というその人を前に、

たまに「絶対」を使いたくなってしまいます。

たまに決めつけて、なにが返ってくるのか試したくなってしまいます。笑

 

でもたまに同じ「ような」ことをされているような感覚もあるからイーブン。

 

 

「絶対」

  1.  他に比較するものや対立するものがないこと。また、そのさま。「―の真理」「―な(の)存在」「―君主」
  2.  他の何ものにも制約・制限されないこと。また、そのさま。「―な(の)権力」

 

 

という意味だそうです。

 

 

比較対立するものもなく、制約も制限もされない、

なんてことは「絶対」ありえないんだけど、

もし僕が「絶対」という言葉を使って、

誰かの拠り所になるんであれば、

うまいこと使っていきたいなーと思います。

 

あー、なんか、

思考を停止させてしまう「絶対」と、

誰かの思考を支えられるような「絶対」がありそう。

 

あー、これも「絶対」と対峙したからか。やられた。

好き

今日は朝から百年読書講座でした。

 

今回から中学生も参加です。

 

課題図書は、スタートに戻ってショーペンハウアーの「読書について」

古い哲学書です。

 

彼らにとっては、始めて触れる哲学書。

 

内容を大人2人がまとめてきて、説明します。

 

節ごとに、感想や、どんなことが書かれていると思ったか、

彼らに尋ねました。

 

その感想を聞いた後に、僕が噛み砕いて説明をします。

 

この過程で、とても驚いたことがありました。

 

普段は多くを語らない、一人の女の子が、

内容を饒舌に語るのです。

 

あの難しいショーペンハウアーの文を語るのです。笑

 

もちろんまだ自分で読んできてまとめなさい!というのは、

させていないんですが、今日聞いて読んだ内容を語るのです。

 

彼女は、読書好き。

きっと好きだからだろうと思います。

 

「私たち中学生はこういういろんな本に触れる機会が少ないから、こういう機会がもっと欲しい」と、願望を聞いていないのに、願望を残していきました。笑

 

それ自体も意外。

素敵すぎる!

 

昨日、ふらんす屋さんで買ってきた、

チーズケーキをニヤニヤしながら食べられそうです。笑