三面砥石の藤田さんに、包丁研ぎ講座を開いていただきました。
簡単便利というのは、何もしなくていいということにつながり、
それが、目の前のものを丁寧に扱うことを、
おろそかにさせているように感じています。
日々使う包丁。
最近は、錆びないステンレスのものが増え、
丁寧に扱うということが廃れてきています。
昨年の9月、鳥栖にある三養商会に、包丁研ぎを習いに行きました。
三養商会は、三面砥石を作っている会社。ちなみに、納品が遅れていない週は、楽天で1位の砥石です。
その指導後、感銘を受けた僕は、50本以上包丁を研ぎ、
これを僕の近しい人に広げたいと、今回の講座を開かせていただきました。
三面砥石は、荒砥石(#250)、中砥石(#1000)、仕上げ砥石(#4000)の三つが一つにくっついた砥石です。
写真にあるように、三角形になっていて、使う面を上面にして研いでいきます。
包丁を大切に一生使うことを広げていきたいという藤田さん、
今回の講義は、まず日本の刃物の歴史からお話していただきました。
日本刀という超高品質の刃物ができたのは、
超最高級の砥石が取れたからできた。
有名な武将の背景には、優秀な刀の生産者がいることが多い。
そんな話をしていただきながら、
じょじょに包丁の研ぎ方へと移っていきます。
大事なのは、刃物の構造を理解し、どこを研いでいくのか理解すること。
刃先を限りなく0mmに近づけながら、細かなノコギリ状の刃をつけていく作業をしていきます。
まずは、先生が実演。
その後、受講生が研いでいきます。
刃物を扱う危ない講義なので、定員は8名と少ないですが、
こうやって複数で教えられる技術を持っているのは、福岡では藤田さんくらいです。
受講生は、体の姿勢、包丁の持ちかた、砥石に対する向き、傾ける角度など、手取り足とり教えてもらえます。
みんな、1時間半後には、しっかり習得。
試し切り用に用意したトマトを、信じられないくらい薄切りにすることができました。
最後に、みんなで感想を共有。
「研ぐことを学んで、自分の包丁がより大切に思えてきた」という感想。
とても嬉しかったです。
包丁を大切にすることを通じて、
食を暮らしを大切にしていけたらいいなと思います。