かくれんぼ
大切なことというのは、かくれんぼが上手だ。
同じ場所に隠れているのではなく、探している私たちの動きに合わせて、
移動しながら隠れている。
たまに影が見えるけれど、ちらりとだから「○○みっけ」とは叫べない。
裏を返せば、
大切なことというのは、常にこちらを見ているのだ。
見つけられないけれど、見えるところにはあるのだ。
そして、それを探そうとするかぎりにおいて、
大切なことは、私たちと遊んでくれるのだ。
それをやめたとき、大切なことは離れていく。
残念なことにそれをやめてしまうと、
大切ではないことが堂々と目の前に現れ、
考えることをやめさせる言葉をささやき、
誘惑してくるのだ。
そんな時は、
大切なことを探している人たちが、
「いっしょにかくれんぼしようぜ」と連れ戻すことが必要なのだ。
しかし、
その言葉は、誘う側からすれば「優しさ」のつもりだが、
誘われる側からしたら「否定」となる。
そんなとき、本当に必要なことは何なのだろうか。
僕にはまだ答えがわからない。